進みだす6次産業化。新里の未来をかたる会
1月24日(金)に桐生市新里総合センター(新里支所)にて開催された「新里の未来をかたる会」を傍聴させていただきました。

未来をかたる会は、桐生市と新里村が合併した当時の「地域審議会」の設置期間が終了したことに伴い設置された「地域懇談会」の名称を一新したもので、今回で4回目の開催となります。新里の住民の代表の皆様から直接、市長に想いを伝えることのできる重要な機会です。
フリートークが原則となる懇談の機会となりますが、今回は現役の地域おこし協力隊の2名からの活動報告が行われたほか、新里町内の6次産業化の取組みについても2事業者から事例紹介が行われました。6次産業化とは、1次産業(農林業)と、2次産業(製造業)、3次産業(小売業等のサービス業)が掛け合わさって、地域で生産した農産物等を地域で加工して直接ユーザーに販売できる商品を作り上げるという考え方です。一般的に農産物を出荷するよりも加工や販売などを通じて多くの収入に繋がり、地域の活性化に寄与する取組として注目されており、桐生市でも昨年度から6次産業化への支援を開始して民間主体の取り組みの進展を促しているところです。


今回発表を行ってくれたのは、ジャージー牛を飼育してソフトクリームやヨーグルト、チーズなどの加工品を作り、キッチンカーなどで販売までも手掛けるモーモーパラダイス(小林代表)と、新里町内でクラフトビールの醸造を始めたクラフトエールチギラ(千明代表)の2事業者さんです。どちらもこだわりを持った商品づくりを行い、既に一定のファンを掴んでいます。
新里地域は野菜の生産や養豚などが盛んで、桐生市の農業出荷額の大半を受け持っている地域ですが、ほとんどは首都圏向けの流通に乗って出荷されるため地元には出回らず、実はあまり名物と言えるものはありません。今回は昨年末から新里町の地域おこし協力隊として着任した宮本隊員からも報告がありましたが、地元の農産物が直接購入できる新里町農産物直売所(新里町赤城山)の活性化も急務となっています。
そのような中、6次産業化として2つの事業者が活動を開始して、新里という看板を背負って商品づくりを行ってくれていることは、地域にとって非常に明るい話題だと感じています。

農村地域であり、近年ではベットタウンとして子育て世代の転入が多い新里地域ですが、今まではあまり目立たなかった地域のカラーを内外に発信していくために、大きな変化のタイミングを迎えているのかも知れません。モーモーパラダイスもクラフトエールチギラも、どちらも自信をもってお勧めできる商品づくりをしていますので、ぜひ多くの皆様に応援をいただけたらと思います。
モーモーパラダイス https://www.instagram.com/moumou_paradise…
クラフトエールチギラ https://www.chigiraalecraft.club/