地域おこし協力隊(黒保根地区)の活動報告会

本日は桐生市黒保根地区で活動する地域おこし協力隊4名による活動報告会に参加させていただきました。
地域おこし協力隊は、都市部から地方への移住・定住を促す仕組みとして総務省が予算措置を行い、各市町村が受け入れを行っている制度です。取り組む内容は地場産品の開発・販売・PRや、農林業への従事、住民支援など多種多様。桐生市では旧桐生市及び黒保根地域で7名の隊員が活躍しており、来月からは新里地区でも1名が任命され活動開始となる予定です。今回は4月に着任した河野隊員を含む、黒保根地区の4名がこれまでの活動について報告を行いました。
桐生市で初めて地域おこし協力隊を導入したのが黒保根地域。市職員も隊員も手探りの中でのスタートであったと思います。今回の発表や、トークセッションの中でも隊員各位が模索しながら取り組んできた苦悩が垣間見えました。現在、黒保根町では岩崎隊員が民泊や野菜の生産・販売から移住のコーディネート、最近では企業インターンシップまで幅広く活動を行っており、飯塚隊員は2つのキャンプ場を拠点としたイベント企画や情報発信、小島隊員は見守り等の高齢者支援を中心に活動しています。また、新任の河野隊員は観光や情報発信が得意分野です。一見すると活動内容がバラバラのように感じますが、今回の発表の中で岩崎隊員が言っていた通り「3人いれば時間が3倍になる」という、隊員相互が支えあう関係性が構築できているところに黒保根地区の地域おこし協力隊の推進力を感じるところです。今回のような地域おこし協力隊の活動報告会そのものも珍しいとのことで、前橋市や藤岡市、沼田市、昭和村など市外の地域おこし協力隊の皆さんも会場に集っていたことが印象的でした。
地域おこし協力隊の最大の目標は定住です。今回の報告会の中では群馬県は定着率が低いとの言及がありました。総務省からの財政支援が受けられるのは3年間。隊員が地域おこし活動に従事しながら、この期間内に自らの今後の稼ぎ口を見つけ出すのは至難の業とも言えます。黒保根地区の隊員は一般社団法人を立ち上げて、後任の受け皿と任期終了後の働く場づくりに向けて着々と準備を進めていますが、市としても定住に向けた起業支援等に積極的にかかわっていくべきだと感じているところです。
来月からは私の地元である新里地区にも地域おこし協力隊がやっていきます。せっかく桐生市を選んで移住してくれた若者が、任期とともに桐生市を去ってしまうことのないよう、そして桐生市に定住してみたいと多くの方に感じていただけるよう、地域おこし協力隊がのびのびと活動できる雰囲気の醸成に取り組んでいきたいと思います。
最後に、本日発表された4名の隊員の皆様、一般社団法人きりゅう市民活動推進ネットワークの皆様、ご設営にかかわった全ての皆様に心より感謝申し上げます。そして、今後の地域おこし協力隊の更なる活躍に期待しています。本日はたいへんお疲れ様でした。