荒木市長に予算要望書を提出
先週の桐生タイムスにおいて既報となりますが、桐生市議会 会派 そうぞう未来として令和2年度予算編成に向けた要望書を取り纏め、10月18日(金)に荒木市長に提出させていただきました。
会派そうぞう未来の会員は、岡部 純朗 副議長、辻 正男 議員、新井 達夫 議員、田島 忠一 議員、近藤 芽衣 議員、そして私 久保田 裕一の6名となり、桐生市議会では第二会派となります。また、今年5月からは私が会長の役目を仰せつかっています。
今回の要望書は、各議員が持ち寄った政策課題を集約し、5つの分野、全52項目に集約したものとなります。主要な要望項目は桐生タイムスの記事に記載されておりましたが、ここでは全要望項目について以下に記載させていただきます。
1.行財政運営
1) 不用市施設の売却、及び市有施設の利活用に関するサウンディング型市場調査等の実施により、未活用施設の解消を図り、桐生市公共施設等総合管理計画の工程に沿った公共施設の延べ床面積縮減を着実に実行する。
2) 市庁舎再整備にあたっては、基本設計前における市民参加型のワークショップ実施など、市民の意見を最大限反映できる手法を取る。また、みどり市と連携した庁舎整備などの実現可能性について研究を進める。
3) 公共施設運営における公募型プロポーザル方式の採用や、PPP・PIFの活用などにより、民間ノウハウの積極活用を図ること。
4) 市内産品を活用した「ふるさと納税」による税収増加策を具体的に進めることにより「ふるさと納税制度」による赤字を解消する。
5) 行政評価条例に基づく事務事業総合評価の確実な実施。及び、施策の評価の実施、各種計画(基本計画、総合計画、マスタープラン、アクションプランなど)における進捗度の評価を実施する。また、事務事業評価票を原則公開として、行政評価を見える化する。
6) みどり市との合併における課題や効果を整理して、合併実現に向けた具体的なロードマップを作成する。
7) 自主防災組織の支援と組織率向上を促し、既に組織されている地域においてはクロスロードなどの防災ゲームなどを活用した住民同士の意識高揚・連携強化策に積極的に取り組む。警戒区域、特別警戒区域の指定を受けた対象区域の安全対策を推進するとともに、ハザードマップの周知徹底を図る。
8) 指定避難所のマンホールトイレの設置。
9) 公共料金のカード及び電子マネー・キャッシュレス払いへの対応を推進する。
10) 職員不祥事の再発防止策の徹底。
11) リーフレットなど、ビジュアルやデザインに関わることへの専門家の積極登用。
2.産業振興
1) 自然災害の少なさを活かし、30年以内に予想される首都直下地震や東南海地震に備えた大都市圏からの産業機能移転を推進。及び、工場アパートや市内の空き工場などの有効活用を図る。
2) 武井西工業団地の早期完売に努め、販売状況を見極めながら次期産業用地の選定および開発に着手する。その際、現在桐生市が所有している工業に適した土地の積極的活用を図る。
3) ジェトロ群馬による支援を最大限活用し、桐生市内企業が所有する技術、ノウハウを海外へ発信するための行政支援を行う。
4) 中心市街地における空き店舗の解消に向けた支援の継続及び強化。歩道空間の活用したイベントなど、商店街の賑わいに資する各種施策に対して積極的な支援を行う。
5) 地域おこし協力隊の増員により交流人口増加を図る。
6) 遊休農地を活用した農業の大規模化、および農業への企業参入の促進。
7) 黒保根、道の駅「やまびこ」の施設拡充と販売品の拡大。
8) 有害鳥獣対策としての電気柵設置の補助対象を個人まで拡大するとともに、若手ハンターの育成支援を行う。また、野生鳥獣肉の出荷制限解除を見据え、地域資源としてのジビエの活用方法を検討する。
9) ぐんま緑の県民税及び森林環境税を有効活用した森林環境整備。
10) 日本遺産の積極的な発信や赤城山周遊観光等により、近隣自治体と連携した観光事業の充実を図り、交流人口の増加に繋げる。赤城山観光における玄関口として、利平茶屋森林公園や花見ヶ原森林公園を積極的にPRし、赤城山最高峰である黒檜山の所在地が桐生市であることを活かした情報発信を行う。
11) 群馬大学と民間企業が研究開発している、自動運転自動車開発に対する支援と全国への発信。また、北中学校跡地を群馬大学に活用していただけるよう、群馬大学と連絡調整を図り、必要な整備を実施。一部路線バスにおける完全自動運転の導入について研究する。
12) 「着物の日」の制定や、職員が着物を着る機会を作るなど、着物の街として、和服を着る機会が増加する施策の実施を図る。
13) 桐生市で支出する報償金や助成金を市内店舗限定で使用可能な金券で支給することにより、地域振興と商業振興につなげ、市内の消費拡大と景気の浮揚を図る。
3.都市基盤整
1) 北関東アクセス道路(太田スマートインターアクセス道路、桐生伊勢崎線の早期4車線化、伊勢崎インターアクセス道路『渡良瀬軸道路』、太田藪塚インターアクセス道路『あかがね幹線道路』)の早期事業完成に向け県へ要望。
2) 主要道路における歩道整備及びバリアフリー化の推進。
3) 両国橋取り付け道路整備並びに輻輳している周辺道路の整備推進。新里地域未舗装市道の早期整備と同地域に対する、工事費予算の拡大。黒保根町、渡良瀬川左岸道路の拡幅、改良の整備促進。
4) 新桐生駅へのエレベーター設置や、西桐生駅〜JR桐生駅〜桐生厚生病院間のアクセス機能強化、桐生球場前駅〜運動公園駅間の乗り換え機能強化(運動公園内における導線の確保)など、両毛線・東武線・わ鐵・上電の各鉄道路線の乗換利便性の向上及び公共交通の充実を計る。
5) 特急りょうもう号の利用促進に向け、首都圏通勤者への特急料金補助の実施や、下り列車における太田~赤城間の特急券が不要となる制度の実現に向けた働きかけなどを実施する。
6) 境野地域、雨水幹線未整備箇所の整備促進。境野下水処理場改修事業の早期完成。
7) 中心市街地活性化計画の策定。
8) 国道50号前橋笠懸道路の完成を見据え、清掃センター近接地への「道の駅」設置。また、清掃センター周辺を賑わい・交流創出の拠点として位置づけた将来計画の策定。
9) 国土調査の遅延地区を早期に解消すること。
4.生活環境整備
1) スマートフォンを活用した市民参加型のインフラ管理システムの導入。
2) 生活弱者(高齢者等)を支援するための施策として、デマンドタクシー、予約制おりひめの普及促進、及び増便。新里・黒保根デマンドタクシーの市外発着場所の拡大(桐生厚生病院、東邦病院、粕川温泉元気ランドなど)。
3) 猫(野良猫を含む)の避妊手術および去勢手術への補助の実施。
4) 隣接地区の長寿センター等の機能を移管するなど、「桐生温泉 湯らら」の後継施設の安定運営に向けて支援を実施する。
5.医療・福祉
1) 障害者関連マークの周知。
2) 公衆トイレや公園内トイレのバリアフリー化の推進。公共施設トイレの洋式化(斎場、避難所等)の推進。
3) 日中独居高齢者への支援拡大の検討など、民間とのすみ分けも踏まえ、「食」の自立支援事業のあり方を再検証する。
4) 桐生厚生病院の安定運営に向けた改革の推進。及び構成団体としての経営管理の強化。桐生厚生病院の医師確保策の推進。
5) がん等疾患に対するアピアランスケア(外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア)に対する支援の実施。
6.教育文化
1) 黒保根地区を先行モデルとした桐生市独自の義務教育学校(小中一貫学校)の検討。黒保根支所国際理解推進事業と西町インターナショナルスクール交流事業の更なる充実・拡充。
2) 社会問題と成っている、イジメ、虐待対策として教育現場での相談体制の強化。
3) 知的障害児童等へのフォロー、アドバイザーの要員確保。小中学校における障害平等研修(DET)の導入及び、障害の有無に捕らわれない教育環境の整備。教育現場におけるLGBT問題に対するガイドラインの作成及び周知啓発。
4) 夜間中学校の設置可能性について研究する。
5) 地域の歴史文化等を学べる機会を教育課程の中に導入する。
6) 幼児教育保育無償化に伴う、認定こども園・幼稚園における預かり保育の現物給付化。
7) タブレットを活用した教育の推進。
8) 図書館、中央公民館の再整備方針の策定。
9) 各地域に点在する歴史的史跡の市内外への発信。上野三碑のユネスコ記憶遺産登録と連携した山上多重塔(塔婆)の価値の発信。 無形文化財の継承及び継続のための支援。
10) 柄杓山桐生城跡への登山道整備により文化的価値を高め、桐生市のランドマークとして子供たちの体験学習機会の創出や山城愛好家の来訪を図る。
11) 桐生市歴史的風致維持向上計画にもとづくまちづくりの推進。及び日本遺産の市内外への発信。
以上、令和2年度に向けての各事業項目に付きまして、要望させていただきました。
荒木市長におかれましては、公務ご多忙の折、許されるぎりぎりの時間までご対応をいただきました。また、詳細について真摯に耳を傾けていただき、心より感謝申し上げます。市民の安全・安心、福祉の向上のため、各施策において特段のご配慮をいただきますよう、重ねてお要望いたします。