1218年目の夜明け

昨日、7月17日は1218年前に山上多重塔が建立された日です。

山上多重塔

7月になってから隠れていた太陽も、この日ばかりは朝から強い日が差し込み、建立の日をお祝いしているかのようでした。毎年7月17日には、私も所属している新里文化財保護協会主催による「山上多重塔建立記念式典」が開催されています。昨日も関係各位の出席をいただき多重塔に手を合わせました。この日は中腹から上が霞んでいましたが、ここは赤城山が最も綺麗に見える場所の一つです。ここからの赤城山を見ていると、なぜここに山上多重塔が建立されたのか、その答えを見つけられるような気がします。

山上多重塔は地域の皆様の平安を願い、僧侶の道輪により建立された国内最古級の仏教塔(古碑)となります。日本に現存する古碑は18基。その内、4基が群馬県内に存在しています。上野三碑が世界の記憶に登録された今、上野第4の古碑として山上多重塔を広く全国に発信していきたいと思います。