山梨のコストコは隣が面白い。関東若手議員の会in南アルプス市

本日は関東若手議員の会 公式研修in山梨で山梨県南アルプス市へ。「ヤマナシのコストコはとなりがオモシロイ」と題し、南アルプスIC直結の施設であるfumottoの取組みについて学ばせていただきました。講師は南アルプス市IC新産業拠点整備室 武井万典 主幹と、運営会社の株式会社ヒカレヤマナシ 竜沢恒 代表のお二人です。

南アルプス市は南アルプスの山並みや八ヶ岳や富士山を望む素晴らしいロケーションに抱かれた地域で、2003年に6つの町や村が合併して誕生した人口約7万人の都市となります。2021年に中部横断道が開通したほか、各種の無償化などの子育て施策にも力を入れるなどの取組みの成果、地方都市としては珍しく毎年400名程度の人口超過となっています。

今回視察させていただいた南アルプスICの再開発事業の敷地面積は約12haとなり「人が集い、地域とつながる集客交流拠点」をコンセプトに、公募型プロポーザル方式で企業誘致を実施。企業誘致を行うにあたって公募型プロポーザルを採用しているということはたいへん珍しい手法と言えます。

プロポーザルの公募の結果、提案として地域の魅力を発信する「地域交流エリア」×強力な集客力を持つ「大型商業エリア」をコンセプトに「ヒカレヤマナシ×コストコホールセールジャパン」の連合体を誘致することを決定し2022年に立地協定を結ぶに至っています。決定にあたって事業候補者との土地利用協議を行い、転貸から売却への変更、地区計画を立てるなど、かなりスピード感を持って手続きが進められたようです。

立地協定の内容としては地場産品の取扱い、地元及び障碍者雇用の推進、地元経済団体及び地域との交流、災害発生時における物資の提供などとなっています。単なる商業施設を誘致するということではなく、地域振興を伴う都市基盤整備という位置付けを持って、市が主体的に関わる形で実施させれていることが大きな特徴であると感じます。

複合施設であるfumottoのコンセプトは「南アルプスの麓をもっと。」で、山と暮らす街の魅力が集まる体験型複合施設として2024年6月30日(日)にオープンしました。「遊べる・食べる・買える」拠点として、山梨・南アルプス市ならではの42店舗が出店しています。地域のお祭りの会場として施設を提供するなど、イベントを通じた賑わいづくりに力を入れているとのこと。今春予定されているコストコの出店と、今後計画されている道の駅への登録により益々進化し、賑わいを増していきそうな予感です。

コストコというキラーコンテンツの誘致はどこの自治体でもできる施策ではありませんが、道の駅化が広域からの集客として大きな力を発揮するということは紛れもない事実であり、よりアクセスの良い場所に道の駅が整備されることは交流人口の増加策としても、地場産品の消費拡大においても非常に重要な鍵になって来ると感じます。また、企業誘致に当たっての公募型プロポーザル方式を採用した南アルプス市の事例は、今後の土地利用の検討において一つの選択肢として検討すべき先進事例だとも感じました。これまで、個人的には新里地区への道の駅整備を要望して参りましたが、桐生市にも地域のゲートウェイとなるような交流・拠点施設が実現できることを目指して引き続き提案をしていきたいと思います。