まなびの一日

台風が近づく木曜日に勉強会と講演会に参加させていただきました。午前中は藪塚で行われた~大人の寺子屋まなび塾~「地方の空き家を考える勉強会」に参加。桜プランニング(株)の齊藤 代表の講師のもと、地方の空き家の現状について講演いただいた後、参加者の皆様と意見交換をさせていただきました。参加者は不動産管理やコンテナハウスの実業を行っている方や、行政書士や保険などの専門知識を持った方など様々です。それぞれの視点を重ね合わせていくと、一つの視点だけでは見えてこない新たな課題や有効策が見出せるように思います。今回は第一回目ということで、今後回を重ねていくなかでのどのような化学反応が生まれていくのか楽しみにしています。

午後は群馬県市議会議長会の議員研修会に参加させていただきました。群馬県内12市のほとんどの議員が出席する年に一度の研修会となります。今回の講師は三重県地方自治研究センター 上席研究員の髙沖秀宣 先生で、演題は「議会力向上のヒント」です。髙沖先生は三重県庁で北川正恭 元県知事のもと知事部局で働いていた県庁職員で、その後議会事務局へ移動し、首長と議会という二元代表制の意義を実感したとのことです。退職後は三重県地方自治研究センターの研究員となっています。講演の中では、最近の自治体議会では劣化現象が起きており、無投票当選の増加、投票率の低下、住民の関心の低下、政務活動費の不適切使用、議員の質の低下など、様々な問題が起きているとの課題を示し、市長任せにせずに議会としての政策立案能力を高めていくべきだとのお話をいただきました。また、議会は「市民に開かれた議会」「議会への市民参加」「政策立案能力を高める」ことを目指していくべきであり、議員定数削減、議員報酬減額、政務活動費減額ばかりでは議会改革とは呼べないとおっしゃっていました。桐生市議会は議会改革度調査ランキングで全国6位と高い評価を受けていますが、本来求められている「市民に開かれた議会」という視点においては、形式要件を満たしているだけで実感の段階にはまだまだ道なかばだと感じています。市民の皆様に実感してもらえるくらい開かれた議会となれるよう、議会活動としても、議員個人としても、具体的に行動し、きめ細やかな情報発信に努めていきたいと思います。

最後に先生の印象的な言葉を一つ。「自治体議会に『与党』は存在しないはず。常に首長に対して野党的な立場であるべき。」これこそ本来あるべき地方議会の理想の姿だと思います。