桐生厚生総合病院の運営について

本日、桐生市議会 平成30年度 第3回定例会(9月議会)に上程されました、補正予算について本会議にて質疑をさせていただきましてので、ご報告いたします。

議案 第65号「平成30年度桐生市一般会計補正予算(第3号)」

【議案の概要】
本議案は、平成30年度の桐生厚生総合病院運営事業において不足が見込まれる約11憶円の半分となる5憶5千万円の内、4億1591万円(残りはみどり市負担)を桐生地域医療組合負担金として支出するものとなります。

【補正の要因】
負担金増額補正の経緯としては、平成28年度から合計9人の医師が減少した影響による入院・外来患者数の減少分(約9億円)、また平成30年度における診療報酬のマイナス改定による減収額(約2億円)が要因として挙げられています。医師確保に関しましては、地方における全国的な医師不足の問題に加え、県下においては基幹病院である群馬大学の特定機能病院の取消しの影響による研修医不足の問題も加わり、今後も厳しい状況が続くことが予想されます。一方で、平成30年度における診療報酬のマイナス改定に関しましては、年度当初から予定されていた改定であり、年度半ばで2億円もの見込み違いが生じている現状は、見込みが甘いという他ありません。

【私の質疑内容について】
質疑①:桐生厚生病院の経営改善策に沿った自助努力により今年度不足が見込まれる約11憶円の内、半分となる5憶5千万円を生み出すとのことだが、この経営改善策の工程管理や全体のチェック体制はどこが担っていくのか、またこの工程管理や進捗管理における責任者は誰になるのか。
答弁:正副医院長会議及び、経営情報管理会を組織して進行管理を行う。
質疑②:桐生市は構成市としてどのようなチェック体制となるのか。
答弁:定期的に状況の把握に努め、予定通り進んでいない場合には指導をしていく。
質疑③:経営改善策が工程通りに進まず、平成30年度終盤において不足額が発生した場合の対応はどのようになるのか。
答弁:現時点では目標通り推移している。追加負担が生じないように、定期的に報告を受ける中で指導をしていく。
質疑④:医師確保の状況及び、今後の見通しは。また、平成31年度以降の医師確保について、どのような目標を持っているのか。
答弁:医師数の推移は、平成28年度は73名、平成29年度は69名、平成30年度は64名となっている。目標については、何名という設定はないが1名でも多くの医師確保に努めていく。
質疑⑤:医師確保に関しましては、現在の取り組みで何か成果等が見られる部分はあるのか。
答弁:今年度から「医師確保対策推進」の専門職員を配置した。現在、外科で1名内定している。また、リクルート会社3社に登録をし、3名が回答待ちの状態である。
※ 答弁はメモをもとに記載していますので、正確な内容は議事録の掲載を待ってご確認ください。

【今後への課題】
急性期医療の地域中核病院である厚生病院は、桐生市・みどり市の市民にとって必要不可欠な施設であり、今後安定的に運営がなされていくための改革を進めていく上において、今回の負担金増額を転換期と捉えていただきたいと考えてます。まずは、経営改善策に沿った自助努力により生み出していくとされる5億5千万円を必ず達成していただくと共に、構成団体として桐生市にもしっかり管理・監督をしていただくよう求めます。地域中核病院としての機能は病院が安定経営されてこそ達成できるものです。今まで以上に経営的な視点と、患者第一の視点を導入していただき、より市民に愛される厚生病院へと生まれ変わること期待しています。