子どもの事故予防地方議員連盟活動とCDR(予防のための子どもの死亡検証)について

12月議会の一般質問においてCDR : Child Death Review(予防のための子どもの死亡検証)を取り上げさせていただきました。

私が現在所属をさせていただいている、子どもの事故予防地方議員連盟ではCDRの意義や取り組みの拡大について調査・研究を行っております。10月に開催された同議連の総会におきましては、日本でのCDRを確立しようと取り組んでいらっしゃる総合病院 国保旭中央病院の小児科医 仙田昌義 先生に直接お話をお伺いする機会をいただきました。

CDRについてはまだ聞きなれない言葉だと思いますが、アメリカでは40年前から実施されるなど海外では一般的に行われている取り組みとなっており、日本でも2010年頃から研究が進んでいます。群馬県でも令和2年より全国に先駆けてモデル事業に取り組んでいるところです。具体的には医療機関や行政をはじめとする複数の機関・専門家が連携して、亡くなったこどもの事例を検証し、予防策を提言する取り組みであり、CDRの推進が「予防可能なこどもの死亡事例をなくしていく」という意味で、今後社会的に非常に重要な取り組みになってくるものと確信するとともに、今後の社会実装に向けた取り組みの拡大に対して大いに期待をしています。

CDRの目的は子どもが亡くなったときに「その死は予防できなかったのか?」を検証することであり、その検証結果で得られた予防策を社会に還元すること、つまり「亡くなったお子さんの死をきちんと検証し社会に活かす」事業となります。そのうえで、最も重要なのがCDRによって導き出された提言をどのように活かしていくかです。子どもの死亡事例が起こる現場は基礎自治体である市町村であり、そして具体的にそれらを活かして具体的な予防策を実施していく現場も市町村となります。現状ではCDRを活かした具体的な対策のフローなどは整備されておりませんが、群馬県のCDRが、モデル事業から恒常的な取り組みとして実装段階に移っていくことを想定する中で、具体的な体制づくりを急ぐ必要があるのではないか。そのような視点で今回の一般質問をさせていただきました。

なお、今年度は子どもの事故予防地方議員連盟の事務局次長を務めさせていただいております。引き続き予防可能な子どもの事故を未然に防いでいくための事例を全国の仲間と共有しながら、相互に研鑽を積んで参りたいと思います。