ユーカリが丘は持続可能なまちづくりの一つの答え。関東若手議員の会 公式研修in千葉(その②)

※その①からの続きです。

昨日は千葉県佐倉市にて開催された関東若手議員の会 公式研修に参加してきました。研修2つ目は 「山万によるユーカリが丘のまちづくりについて」となります。災害リスクの少ない下総台地の上に造られた新興住宅地であるユーカリが丘はまちづくり企業である山万が民間の力で作り上げてきた街です。既に街開きから53年目となり、あと50年まちづくりが続いていくとのこと。計画人口3万人で毎年200戸ずつ分譲していく計画で現在進行形でのまちづくりが進んでいます。

ユーカリが丘と言えばラケット型の運行経路で地域内を一周するユーカリが丘線が知られていますが、家がほとんどない時代から独自の交通システムまで走らせてまちづくりを行ってきた先見性と、売りっぱなしではなく居住者の世代の入れ替わりまで意識をしたまちづくりには、現在地方が直面している課題の解決策を示しているようにも感じました。

例えば、駅前マンションの生活スタイルと戸建だとライフスタイルが違い、ライフスタイルに合わせて住居を選べて地域内で住み替えもできることから、子育て世代から高齢者まで住み続けることが可能です。また、街全体の大家が山万の一社であることから3年に一度全世帯調査を行い分析を行うことで、30年後を見据えた少子化対策・高齢化対策を進めてくることができたとのこと。現在では15haの福祉の街を開発しており、最終的には地区内に病院を移転させることで、終末期医療までも含めた地域包括ケアシステムの社会実装が完了することとなります。

今後は決済や交通の顔認証の実証実験、駅前の再開発や就業者の増加による昼間人口の増加策などに取り組んでいくとのことでした。加速度的に進む少子高齢化は何十年も前から分かっていたことです。民間だからこそ持続可能なまちづくりが必須条件であり、新しい取り組みにもスピード感を持って取り組んでいくことができる。現在2万人のユーカリが丘の街を一つの自治体と置き換えたとき、これからの地方都市が備えるべき一つの答えを突きつけられたようにも感じました。これまでの山万によるユーカリが丘のまちづくりは勿論のこと、これからのユーカリが丘の動向に注目する中で、わが町再生のヒントを見出していきたいと思います。

最後になりますが、今回の視察をご設営いただいた千葉エリアの皆様、受け入れをしていただいた佐倉市の皆様、山万の皆様に心より感謝申し上げます。