水道事業広域化の先進地

昨日今日の2日間、桐生市議会 水質調査特別委員会の行政視察で青森県八戸市と岩手県盛岡市へ。

八戸市では昭和61年に八戸広域1市8町2村の11市町村の水道を一つにまとめた八戸圏域水道企業団の取り組みについて勉強させていただきました。広域水道事業としては全国でも先駆けの企業団として知られています。

八戸圏域水道企業団では20以上に分散していた水源及び浄水場を4箇所に集約し、遠隔監視なども導入して人員の削減を進めるとともに、企業団独自での人材採用によって、より専門的な人材確保も進めています。

地元に目を移しますと、平成28年には群馬東部水道企業団が発足し、群馬県太田市・館林市・ みどり市・板倉町・明和町・千代田町・大泉町・ 邑楽町の3市5町による広域水道事業が開始されています。実はこの水道広域化の旗振り役であったのは桐生市。しかしながら、協議の過程で離脱してしまったという経緯があります。

八戸圏域水道企業団においても、八戸広域圏の全ての自治体が参加している訳ではなく、水源に困っていなかった上流の2自治体は不参加となっています。しかし、給水人口の減少や維持管理費の増加の流れには逆らえず、将来的に合流する方向で現在協議が進んでいるとのことです。

水道は市民生活において最も重要なライフラインの一つです。桐生市においても給水人口は減少し続けており、2年後には水道事業の収支が赤字となることが見込まれています。長期的な視点において、群馬東部水道企業団や足利市など、周辺自治体との水道事業の統合の可能性も含めた様々な検討が必要だと考えます。