映画の役割。every本&きりゅうシネクラブ上映会

昨日はコワーキングスペース「COCOTOMO」で開催された映画上映会に参加させていただきました。中高生によるプロジェクト「every本」と、映画館復活を目指して桐生市内各所で上映会を手掛けている「きりゅうシネクラブ」とのコラボ企画です。

上映前に、これまでの経緯について中学生のメンバーが丁寧に教えてくれました。話は昨年夏にさかのぼります。夏休みに中高生が社会課題に向き合い実行する「ソーシャルインパクトチャレンジ」という企画から生まれた「古本の回収から社会課題解決目指す」という具体的なアクションのゴールとなったのが今回の上映会です。古本を活用して集まった寄付を活用して映画館のない桐生で映画を上映する。どんな映画上映会にしたいか話し合い、今回の上映作品が決まったそうです。

今回の上映作品となったのは「彼らが本気で編むときは、」というLGBTQについて題材にした作品です。様々な事情を持った家族模様が重なり合う中で、主人公の小学生の女の子の考え方に変化が起き、成長していきます。単にLGBTQを扱った映画というだけではなく、個性の多様性、家族の多様性も描いた作品であったように感じました。

上映会終了後には3グループに分かれて感想を共有する時間がありました。互いに言葉に出すことで、見たこと感じたことが整理されていくように思います。サブスクなどが当たり前となり、映画はいつでも一人で気軽に見られるような時代になりました。では、映画館で映画を見るということはどんな意味があるのか。それは、同じ時間を共有することだと思います。一緒に見ている空気感や終わった後の感想や答え合わせも含めて、映画が完成するのだと思います。

今回、中高生の皆さんが企画してくれた上映会を通じて映画の本来の役割を改めて感じることができました。企画・設営をしてくださった皆様、一緒にディスカッションしてくださった皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。