若い視点から見る桐生の姿

19日の午前中は、小中学生とその保護者を対象とした桐生オリジナルの実践的教育プログラムである未来創生塾の「令和3年度 成果発表会・修了証授与式」に、午後は全国の大学生が桐生の企業で就業しながら魅力発信を行う地域ベンチャー留学の一環として開催された「成果報告会・企業交流会」にそれぞれ参加してきました。
未来創生塾では、塾生の皆さんが桐生の地域素材を活かした実践プログラムを通じて感じたこと、考えたことを基に、様々な考察を加えて発表している姿が印象的でした。塾生の皆さんが体験してきたのはカー織り、音楽ホールの仕組み(音響)について、タケノコ掘り、渓流ピストン釣り、洋食マナー、稚魚放流などなど盛りだくさん。どれも桐生の自然環境や歴史文化、産業を活かしたプログラムばかりです。小学生で大勢の前でプレゼンをすることそのものが大きなチャレンジですが、ただ単に体験したことをまとめるだけでなく、更なる探求心から掘り下げたことや、疑問を解決するために実験したこと、実際に行動に移したことなど、自ら気付き考え行動するということが着実に未来創生塾を通じて達成できていると感じました。これからの桐生を支えてくれる人材が育っていくことを楽しみに見守っていきたいと思います。


地域ベンチャー留学の一環として開催された「成果報告会・企業交流会」では、現在(株)アンカーで就業体験を行っている3名が桐生の魅力を発信するための大学生向け体験企画「桐生ベンチャー留学」を開催し、その一環として発表と交流会が行われました。発表の中では「桐生の素敵なところ」につて、①人の温かさ、②新しいものと古いものの共存、③なぞの故郷感(ノスタルジックな感覚)と表現したうえで、課題として①桐生市街に若者が出てきていない、②桐生といえば◯◯というものがない。③距離感(飛び地、首都圏との距離)と指摘。短期間で地域の状況を俯瞰的な面と内部双方から捉えてまとめあげたエネルギーに感心させられました。活力ある若者を桐生に増やして、桐生の素敵な部分を活かした桐生の街のランド化に取り組んでいきたいとの思いから今回の「桐生ベンチャー留学」を2週間ほどで実行までこぎつけたその行動力は素晴らしいものがあります。本日集まった大学生の皆さんの熱い想いも相まって、ここからものすごい化学反応と、日本初のまちづくり手法モデルが出来上がるのではないかという期待をひしひしと感じました。
若い視点から見る桐生。その視点が多ければ多いほど、街に住まう人にとっても大きな学びがあり、新しい街の価値に気付き、新しい価値観に転換するためのきっかけをくれるのだと思います。新しい世代がこれから起こしていくであろう桐生の街の変化が今から楽しみです。これからも若い世代を全力で応援して、若い世代から全力で学んでいきたいと思います。