和歌山市のまちづくり

本日は全国若手市議会議員の会の研修会にリモートにて参加しています。午前中は和歌山市のまちづくりについてお話を伺いました。
和歌山市は和歌山県の県庁所在地であり、人口30万人を超える中核市です。人口は昭和60年をピークに減少傾向となっており、郊外に市街地が拡大した影響も加わって中心市街地の人口減少(ピークの7万人から3万人に減)が続いているそうです。そうした状況から、和歌山市では中心市街地の人口の増加や賑わい増加を目指して、各種施策に取り組んでいます。
中心駅である和歌山駅と和歌山市駅周辺での再開発事業では、図書館など公共的な機能も整備。また、中心市街地の小学校3校・中学校1校を義務教育学校に統合し、空いた3つの土地を活用して大学3校の誘致や公共施設の再整備に結びつけています。小中学校の適正規模・適正配置について検討を進めている桐生市においても参考になる手法だと感じました。
民間主導のまちづくりの誘発していく取り組みとしては、リノベーションまちづくりとして、リノベーションスクールを通じた市街地の再生に取り組んでいます。事業化に至った再生物件が9件、受講生が関わった物件が12件あり、それらの物件の周辺に新規出店が増加するなど街に新しい風を吹き込むことに成功して好循環が生まれてきているように感じました。
また都市再生特別措置法に基づく、官民連携のまちづくり手法である都市再生推進法人も全国最多の11法人が設立されています。都市の再生に必要な施設整備等を実施すべき区域を定めて、まちづくりを担う法人を市町村が指定するもので、自治体が民間に大きな裁量や権限を与えて民間主導のまちづくりに繋げて行く仕組みです。こちらも、民間によるまちづくりが活発に行われている桐生市において相性の良い仕組みだと思います。
今回お話を聞いた和歌山市は中心市街地活性化の取組みにおいて先人的な自治体として知られています。本来であれば現地に出向き、実際の街並みも見させていただきながら学ぶ予定でしたが、今回はオミクロン株拡大の影響を受けて完全リモートでの開催となりました。コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ和歌山市にお伺いし実際に現地を見てこられたらと思います。
ご設営いただいた関西ブロックの皆様、講師を務めていただいた和歌山市役所の皆様に心より感謝申し上げます。