桐生市と大泉町の取組に学ぶ。関東若手市議会議員の会 研修会
11月9日(火)、10日(水)の2日間、関東若手市議会議員の会の公式研修を桐生市と大泉町で受け入れさせていただきました。関東若手市議会議員の会は全国若手市議会議員の会の下部組織で、原則35歳までに当選した市議会議員が45歳まで在籍できる超党派の地方議員グループです。関東で約200名、全国で約500名の会員が、研修会等の機会を通じて会員相互に研鑽を積んでいます。
コロナ禍で研修会は原則リモート開催となっていましたが、今回は久しぶりの現地開催(一部リモート併用)となり、2日間で40名程度の皆様にご参加をいただきました。ちなみに桐生市での関東公式研修開催は2017年以来となります。
1日目は「沿線住民と連携した三セク鉄道の活性化策」と題して、水沼駅温泉センターにてわたらせ渓谷鐵道の取り組みを学びました。講師は品川社長の他、わたらせ渓谷鐵道市民協議会の仁木会長、地域公共交通マイスターの佐羽宏之様の3名です。一時は廃線の危機に直面したわたらせ渓谷鐵道ですが、沿線自治体の公的支援を受け地域の移動手段としての役割を果たしながらも、観光鉄道として再生を目指してきています。そんな中で見舞われたコロナ禍においても全国No.1の売上となった鉄印帳のヒットなどグッズ販売が好調に推移。また、市民協議会を中心とした沿線住民が鉄路を支える取り組みは、全国的にも極めて珍しい事例で、注目を集めています。研修の中では、今後は沿線住民の高齢化が課題との危機感を語ってくれました。ちなみに、研修後には実際にわたらせ渓谷鐵道にご乗車もいただき、沿線の魅力を参加者の皆さんに発信できたものと思います。
2日目は会場を大泉町(文化むら)に会場を移し「多文化協働の町-大泉の取り組み―」について、大泉町企画部多文化協働課長の笠松弘美様よりお話を伺いました。外国人比率が全国有数(18.98%)となる大泉町における多文化協働のまちづくりについて、課題と解決策、町独自の取り組み、コロナ禍での対応や災害時への対応、そして今後への課題などについて詳細にお話をいただきました。街の中に当たり前に外国人の皆様がいる。これは近未来の日本の姿なのかも知れません。住民として同じ目線で外国人の皆様と接する大泉町の取り組みには、今後の日本に必要なノウハウが詰まっていると感じました。
続いて2日目の後半では「密を避けるWithコロナのまちづくり-IoTを活用した混雑の可視化-」として、株式会社バカンの河野代表(リモート参加)と、Sukiryuプロジェクトの高久保代表の2人の講師をお迎えしました。研修の中では雑情報を提供するスマホサービス「VACAN」を活用した、全国初となる公共施設を含む桐生の街全体の混雑可視化の取り組みや、投票所や避難所における混雑情報の配信の取り組みについてお話を伺いました。IoTを活用した混雑の可視化に対する取組は参加者の皆様からも関心を集めていたようで、研修後の質疑やその後のお問合せ等、多くの反響をいただくことができました。
今回、久しぶりに東毛で研修会を受入させていただきましたが、リモートでは得られない気づきや対話が生まれた実地研修の機会になったように思います。受け入れに際してご協力いただきました皆様、また研修にご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。2日間ありがとうございました。