荒木市長に予算要望書を提出しました
私の所属する桐生市議会 会派「そうぞう未来」において、令和4年度予算編成に向けた要望書を取り纏め、10月11日(月)に荒木市長に提出させていただきました。
会派そうぞう未来の会員は、岡部 純朗 副議長、辻 正男 議員、新井 達夫 議員、田島 忠一 議員、近藤 芽衣 議員、そして私 久保田 裕一の6名となり、桐生市議会では第二会派となります。また、一昨年5月からは私が会長の役目を仰せつかっています。
今回の要望書は、各議員が持ち寄った政策課題を集約し、6つの分野、全91項目に集約したものとなります。主要な要望項目は桐生タイムスの記事に掲載予定となりますが、ここでは全要望項目について以下に記載させていただきます。
1.行 財 政 運 営
1) 不用市施設の売却、及び市有施設の利活用に関するサウンディング型市場調査等の実施により、未活用施設の解消を図り、桐生市公共施設等総合管理計画の工程に沿った公共施設の延べ床面積縮減を着実に実行する。また、公共施設等総合管理計画の個別計画の早期作成及び公表を行うとともに、市民への説明を速やかに実施すること。
2) 公共施設運営における公募型プロポーザル方式の採用や、PPP・PFIの活用などにより、民間ノウハウの積極活用を図ること。また民間連携を誘発していく仕掛けづくりとして、リノベーションスクールの実施に向けた具体的支援を実施すること。
3) 行政評価条例に基づく事務事業総合評価の確実な実施。及び、施策の評価の実施、各種計画(基本計画、総合計画、マスタープラン、アクションプランなど)における進捗度の評価を実施する。また、事務事業評価票を原則公開として、行政評価を見える化をする。
4) 桐生みどり未来創生会議等の場を活用し、みどり市との合併における課題や効果を整理して、合併実現に向けた具体的なロードマップを作成する。
5) みどり市との共同事業に関する「覚書」の抜本的な見直しを実施する。
6) 自主防災組織の支援と組織率向上を促し、既に組織されている地域においてはクロスロードなどの防災ゲームなどを活用した住民同士の意識高揚・連携強化策に積極的に取り組む。警戒区域、特別警戒区域の指定を受けた対象区域の安全対策を推進するとともに、ハザードマップの周知徹底を図る。
7) 避難所運営委員会の組織率向上と、避難所運営員会を想定した避難所運営マニュアルの改訂を実施する。
8) 消防団分団長経験者など、防災士を担う人材の掘り起こしを行うとともに、自主防災組織や避難所運営委員会との連携を図ること。
9) 避難所運営マニュアルを活用した地域住民との連携確認訓練を各地域において実施する。
10) 災害用備蓄としての液体ミルクについて、災害発生時における必要量を確保するとともに、液体ミルクに対する正しい知識の周知啓発を図る。
11) 段ボールベッドの組み立てなど、感染症に配慮した避難所運営についても訓練を実施する。また、車での避難を想定した避難経路の周知や、各避難所における避難可能台数の把握など、車中泊での避難についての情報を取りまとめるとともに、車中泊避難が可能な民間避難所の拡大を図ること。
12) 指定避難所へのマンホールトイレ設置の推進。
13) 避難所において、避難所担当職員が見分けられるよう、専用のユニフォーム(ビブス等)の着用を検討する。
14) マイ・タイムライン作成ガイドを制作するとともに、各地域でマイ・タイムラインリーダーを育成する。
15) 職員不祥事の再発防止策の徹底。
16) 接客に対する職員研修の拡大・充実を図る。
17) シティブランディング及び広報物やコンテンツなど、ビジュアルやデザインに関わることへの専門家の積極登用。
18) 手話通訳のできる職員の複数採用、及び各窓口のタブレット等でリモートでの手話対応や、筆談による対応などを実施する。
19) 斎場の民間委託に向けた調査研究を実施する。また、式場の廃止等を含めた今後の斎場の在り方についての場本的な見直しの検討を行う。
20) 新市庁舎の整備に当たり、「(仮称)織姫の杜遊歩道」と連携した旧織姫神社周辺の整備を実施する。また、桐生市の織物産業を支えた日本織物の歴史等を後世に伝えるための歴史公園としての整備を念頭に、旧織姫神社の今後の在り方について明確な方針を示すこと。
21) 子ども基金の積極的な活用について、具体的な施策を実施すること。
22) 今後想定されるワクチンパスの運用に当たり、ワクチン接種を受けられない方や希望されない方の立場を考慮し、公平性に立った施策の検討を行うこと。
2.産 業 振 興
1) 自然災害の少なさを活かし、30年以内に予想される首都直下地震や東南海地震に備えた大都市圏からの産業機能移転を推進。及び、工場アパートや市内の空き工場などの有効活用を図る。
2) 武井西工業団地の早期完売に努め、次期産業用地の選定および開発に着手する。その際、現在桐生市が所有している工業に適した土地の積極的活用を図る。
3) ジェトロ群馬による支援を最大限活用し、桐生市内企業が所有する技術、ノウハウを海外へ発信するための行政支援を行う。
4) 中心市街地における空き店舗の解消に向けた支援の継続及び強化。歩道空間を活用したイベントなど、商店街の賑わいに資する各種施策に対して積極的な支援を行う。
5) 地域おこし協力隊の増員により交流人口増加を図る。
6) 遊休農地を活用した農業の大規模化、および農業への企業参入の促進。また、6次産業化に向けた支援を実施すること。
7) 空き家に付随する小規模農地を活用した移住定住の促進と、それらに伴う新規就農者の増加施策の実施。
8) 黒保根、道の駅「やまびこ」の施設拡充と販売品の拡大。
9) 有害鳥獣対策としての電気柵設置の補助対象を個人まで拡大するとともに、若手ハンターの育成支援を行う。また、野生鳥獣肉の出荷制限解除を見据え、地域資源としてのジビエの活用方法を検討する。
10) ぐんま緑の県民税及び森林環境税を地域の実情に合った森林環境整備に積極的に活用する。
11) 日本遺産の積極的な発信や赤城山周遊観光等により、近隣自治体と連携した観光事業の充実を図り、交流人口の増加に繋げる。
12) 赤城山観光における玄関口として、利平茶屋森林公園や花見ヶ原森林公園を積極的にPRし、赤城山最高峰である黒檜山の所在地が桐生市であることを活かした情報発信を行う。
13) 利平茶屋森林公園から赤城山への登山ルートと並行するケーブルカー跡地(赤城登山鉄道跡)の文化的価値の調査や保存活用、及び産業遺産としての発信等による各種観光施策の振興を図る。
14) 花見ヶ原森林公園、利平茶屋森林公園への指定管理制度の導入。水沼駅温泉センターを中心としたエリアの観光振興策の実施。
15) 群馬大学と民間企業が研究開発している、自動運転自動車開発に対する支援と全国への発信。一部路線バスや低速電動バスMAYUにおける完全自動運転の導入について研究する。
16) 北中学校跡地を群馬大学に活用していただけるよう、群馬大学と連絡調整を図り、校舎の解体等の必要な整備を実施する。
17) 「着物の日」の制定や、職員が着物を着る機会を作るなど、着物の街として、和服を着る機会が増加する施策の実施を図る。
18) 桐生市で支出する報償金や助成金を市内店舗限定で使用可能な金券で支給することにより、地域振興と商業振興につなげ、市内の消費拡大と景気の浮揚を図る。
19) 商店街や重伝建地区、市有観光施設などへの公衆Wi-Fiの整備。中心商店街周辺への24時間利用可能な観光客向けの公衆トイレの設置。
20) 桐生が丘遊園地・動物園の駐車場の拡充、及び重伝建地区との連携促進を図ること。
21) 動物園サポーター制度の創設等による、市民参加型の動物園活性化策を講じること。
3.都 市 基 盤 整 備
1) 北関東アクセス道路(太田強戸スマートインターアクセス道路「県道太田桐生線バイパス」、桐生伊勢崎線の早期4車線化、伊勢崎インターアクセス道路「渡良瀬軸道路」、太田藪塚インターアクセス道路「あかがね幹線道路」)の早期事業完成に向け県へ要望。
2) 主要道路における歩道整備及びバリアフリー化を推進する。また、通学路を中心とした道路整備を促進し、危険な通学路の早期解消を図る。
3) 両国橋取り付け道路整備並びに輻輳している周辺道路の整備推進。新里地域未舗装市道の早期整備と同地域に対する、工事費予算の拡大。黒保根町、渡良瀬川左岸道路の拡幅、改良の整備促進。
4) 西桐生駅〜JR桐生駅〜桐生厚生総合病院間のアクセス機能強化、桐生球場前駅〜運動公園駅間の乗り換え機能強化(運動公園内における導線の確保)など、両毛線・東武線・わ鐵・上電の各鉄道路線の乗換利便性の向上及び公共交通の充実を計る。
5) 特急りょうもう号の利用促進に向け、首都圏通勤者への特急料金補助の実施や、下り列車における太田~赤城間の特急券が不要となる制度の実現に向けた働きかけなどを実施する。
6) 上毛電鉄の駅周辺整備(駐輪場、送迎用スペース、パークアンドライド駐車場など)の促進。
7) わたらせ渓谷鐵道 水沼駅上り線ホームへのバリアフリールートの確保(踏切側からの上り線ホームへの通路を整備)すること。
8) 境野地域、雨水幹線未整備箇所の整備促進。境野下水処理場改修事業の早期完成。
9) 中心市街地活性化計画の策定。
10) 国道50号前橋笠懸道路の完成を見据え、清掃センター近接地に「道の駅」を設置するとともに、隣接する伊勢崎市「小菊の里」との観光連携を促進する。また、清掃センター周辺を賑わい・交流創出の拠点として位置づけた将来計画を策定する。
11) 国土調査の遅延地区を早期に解消すること。
12) 公共空間の民間活用を促すため、群馬県道路占用許可基準に準じた市独自の基準を策定する。
4.生 活 環 境 整 備
1) スマートフォンを活用した市民参加型のインフラ管理システムの導入。
2) 高齢者等を支援するための施策として、デマンドタクシー、予約制おりひめの普及促進、及び増便。新里町・黒保根町デマンドタクシーの市外発着場所の拡大(桐生厚生総合病院、東邦病院、粕川温泉元気ランドなど)。
3) 伊勢崎市の路線バス「赤堀シャトル」の新里駅への延伸に向けての協議、働きかけの実施。
4) 猫(野良猫を含む)の避妊手術および去勢手術への補助を実施する。保護猫活動への支援と周知の実施。
5) 民間施設等(湯らら後継施設など)への委託も含めた、長寿センター等事業の整理縮小を実施すること。
6) 公衆浴場や染色関係事業所に対する下水道代への支援の実施。
5.医 療 ・ 福 祉
1) 障害者関連マークの周知。
2) 公衆トイレや公園内トイレのバリアフリー化の推進。公共施設トイレの洋式化(斎場、避難所等)の推進。
3) 日中独居高齢者への支援拡大の検討など、民間とのすみ分けも踏まえ、「食」の自立支援事業のあり方を再検証する。
4) 桐生厚生総合病院の安定運営に向けた改革の推進。及び構成団体としての経営管理の強化。桐生厚生総合病院の医師確保策の推進。桐生厚生総合病院の市民病院化に向けた調査・研究を実施する。
5) 胸の切除や抗がん剤の副作用による脱毛などの外見の変化を起因とする苦痛を軽減するため、必要とされる方への胸部補正下着やウィッグ購入費用の助成金を創設する。
6) 高校生以下のインフルエンザ予防接種に対して費用の一部補助を実施する。
7) ヤングケアラーの実態調査を行い、適切な対策を講じること。
8) 保険適用となる不妊治療の実施できる体制を市内に整備すること。
9) 水沼診療所の早期再開に向けた支援を実施。
10) 帯状疱疹予防接種に対する費用助成を行うこと。
6.教 育 文 化
1) 黒保根支所国際理解推進事業と西町インターナショナルスクール交流事業の更なる充実・拡充。
2) 社会問題と成っている、イジメ、虐待対策として教育現場での相談体制の強化。
3) 知的障害児童等へのフォロー、アドバイザーの要員確保。小中学校における障害平等研修(DET)の導入及び、障害の有無に捕らわれない教育環境の整備。
4) 教育現場におけるLGBTQに対するガイドラインの作成及び周知啓発。
5) 夜間中学校の設置可能性について研究する。
6) 地域の歴史文化等を学べる機会を教育課程の中に導入する。
7) 幼児教育保育無償化に伴う、認定こども園・幼稚園における預かり保育の現物給付化。
8) 市立の小中学校、商業高校において、PC・タブレットを活用した教育を推進する。またPC・タブレットの授業での活用を促進するため、教員に対して必要な研修機会を設け、必要な支援を実施する。
9) 小中学校におけるタブレットの持ち帰り学習に対するルール作りと各家庭における環境整備。
10) 教育機会確保法、通知に基づく教室以外でのオンライン授業に関して出席扱いを推進すること。また、オルタナティブスクール、フリースクールへの通学に関しても同様の検討を進めること。
11) オルタナティブスクールやフリースクールとの情報連携を進めるとともに、市内の教育機能の一つとして適切な支援策を講じること。
12) 学校給食における地元産食材の使用率の向上や、アレルギー対応品目の増加など、給食の質の向上に対して必要な予算を確保する。
13) 給食残渣を利用した循環型の環境づくりを推進する。
14) 図書館、中央公民館の再整備方針の策定。
15) 各地域に点在する歴史的史跡の市内外への発信。上野三碑のユネスコ記憶遺産登録と連携した山上多重塔(塔婆)の価値の発信。 無形文化財の継承及び継続のための支援。
16) 山上多重塔の国宝指定に向けた支援及び調査・研究の促進。
17) 柄杓山桐生城跡への登山道整備により文化的価値を高め、桐生市のランドマークとして子供たちの体験学習機会の創出や山城愛好家の来訪を図る。
18) 新里郷土資料館の常時会館に向けた運用方法の検討の実施
19) 民間所有建築物の登録有形文化財指定を促すための支援の実施。
20) 桐生市歴史的風致維持向上計画に基づくまちづくりの推進。及び日本遺産の市内外への発信。