上野三碑かるたに桐生・みどりの札

平成29年にユネスコの「世界の記憶」に登録された「上野三碑」は、何れも高崎市内に所在しており、「山上碑」「多胡碑」「金井沢碑」の3つの古碑で構成されています。それぞれ、飛鳥から奈良時代に建立されたものであり「多胡碑」は上毛かるたの「昔を語る多胡の古碑」でもお馴染みです。

そんな世界に価値を認められた「上野三碑」ですが、この度「世界の記憶」への登録を祈念して「上野三碑かるた」が作成されました。群馬県や高崎市などでつくる上野三碑普及推進会議が作成し、上毛新聞社が発行しているものです。読み札は三碑にゆかりのある題材をテーマとして、原案を県内外から募集し選ばれました。

そんな「上野三碑かるた」の中に、桐生市とみどり市に縁の札が2つ選ばれているのでご紹介します。

上野三碑かるた

「岩宿に石の文化のルーツあり」と「瑠璃色の空に山上多重塔」の2札です。

みどり市の「岩宿遺跡」は相沢忠洋氏が発見し、日本の旧石器時代を証明したことにより日本史を塗り替えた遺跡です。そして、桐生市新里町山上にある「山上多重塔」は上野三碑とともに日本全国に現存する古代石碑・石塔の18例に含まれている群馬第4の古碑となります。

どちらも「上野三碑」に引けを取らない歴史的に重要な遺産であり、ユネスコ「世界の記憶」で注目されている「上野三碑」とともに発信していきたい地域の大切な宝と言えます。

ちなみに新里村時代に作られた「にいさとかるた」だと山上多重塔は「道輪の心伝える多重塔」となります。上毛かるたをはじめ、地域かるたが多数存在する群馬県。かるたを通じて郷土史の勉強をするのも良いかもしれませんね。

新里かるた