新本庁舎建設工事増額分を含む一般会計補正予算が可決。会派を代表して討論を行いました
本日より桐生市議会 令和6年度 第2回定例会(6月議会)の後半戦のスタートとなり、本日は各議案の委員長報告と討論・採決が行われました。
今議会では委員会においても活発な議論が交わされましたが、とりわけ新本庁舎建設工事の増額分を含む一般会計補正予算に関しましては、地中障害(転石)などによる増額(約1億4,000万円)の根拠が不明確かつ、答弁も準備不足が否めず、非常に多くの時間を割く結果となりました。その後、追加の資料が示されるなど、当局側からも努力をいただいたうえでの本日の採決となりました。私は所属会派そうぞう未来を代表して討論をさせていただきましたので、以下にその要旨を記載させていただきます。
【議案54号 討論】
本補正予算は、請負契約の変更等に伴う桐生市新本庁舎建設工事の増額分、7億2,722万円のうち、令和6年度末までの支出が見込まれる5億6,851万2千円を含む補正予算となります。
まず、この庁舎整備事業に関わる予算を除く、各補正予算につきましては、本会議質疑、および委員会の質疑を通じてその必要性を理解し、賛意を示すところであります。
一方で、庁舎整備費に関しましては、まず前提として、議会で議論に値するだけのデータや情報が示されない状況で、本会議や委員会での議論を強いられたことに、強い憤りを感じるとともに、総額7億円を超える請負契約の変更について、その重みを軽視していると思われても仕方のない議案提出の方法であると強く苦言を呈するところであります。庁舎整備費の内、工事の契約締結後に賃金または物価水準の変動額が一定割合を超えた場合に請負金額の変更を請求することができる、いわゆるスライド条項に関する部分に関しましては、昨今の労務費や資材費の高騰を鑑みるとき、企業努力の域を超えていることは明らかであり、当然の請求内容であると理解をいたします。
一方で、本会議や委員会審議の中でも多くの議論を生んだ地中障害への対応や、転石の処分等に関する増額理由について、本会議、及び委員会の場では十分な根拠や数値が示されないまま、答弁も二転三転し、最終的には一部疑問点を残したまま開かれた場での議論が閉じられてしまったことはたいへん残念なことであり、このようなことが二度と起こらないよう、当局の皆様方には十分な準備をしたうえで本会議及び委員会での審議に望んでいただきたいと強く望みます。
その後、荒木市長名で庁舎整備に関する補足資料の配布が行われ、地中障害への対応や、山留工事に伴う増額理由、転石の運搬及び処分費に伴う増額理由、設計変更で対応する理由の説明と、その費用の内訳の詳細、並びに参考写真が示されました。この資料を踏まえて会派でも様々議論をさせていただき、様々な確認もさせていただきましたが、当初からこれらの資料を踏まえた議論を行う機会を設けることができなかったことがたいへん悔やまれるところであります。
この資料の数字一つ一つを考察させていただく中で、現状では市民の皆様にご納得いただける説明ができるものではないと感じざるを得ない部分もございます。当然ながら、予算は上限の設定でありますので、一つ一つの概算がざっくりとしたものになるのは致し方ないものと理解いたしますが、当局の皆様には、今後予定される設計変更議案や、公共施設のあり方等調査特別委員会での定期な報告、更には令和6年度 一般会計決算などの機会を通じて、これらの根拠を丁寧にご説明いただき、最終的には適切な支出であったと市民の皆様にご理解がいただけるよう、今後最大限のご努力をいただくことを強く要望するところであります。
以上を申し上げ、会派といたしましては熟慮を重ねたところではございますが、今回の追加資料で示された各種データを正しいものと信じ、またそれらについて今後しっかりと検証可能な場が用意され、最終的には市民の皆様が納得できる説明が尽くされるという前提のもとで、本議案には賛成をさせていただきます。