市政における民主主義とは。安芸高田市 石丸伸二市長のからの投げかけ

先週、全国若手市議会議員の会の研修会として、広島県安芸高田市の石丸伸二 市長の講演を聞かせていただきました。講演と言っても、その中身は意見交換会に近く、現地とリモートを合わせて約30名の参加者と石丸市長との間で活発に議論が交わされ、あっという間に予定の90分を超過。最終的には2時間ノンストップで、首長と議会の在り方、そして市政のあるべき姿について熱く語り合うことができ、たいへん実りある機会となったように思います。
今回、広島県安芸高田市での研修会を設営するきっかけとなったのは、2020年の9月に届いた「広島の安芸高田市長になった石丸伸二くんは、ぼくと河野の友人だよ」というメッセージでした。送り主は事業創造・事業開発アドバイザーの遠藤司さん。文中に登場するのは株式会社バカン 代表の河野剛進さんです。お二人とは、地方や日本全体の再興をテーマにした勉強会や交流会等でご一緒してきた縁で10年以上のお付き合いがあります。
(いい意味で)とても面白いお二人の友人が市長になったということで、きっと石丸市長も面白いことをやってくれるだろうと期待していたところでしたが、その後、否が応でも見聞きするほど全国区の話題となり、安芸高田市政の動き、市長の一挙手一投足がニュースやワイドショー、新聞等で連日のように報道されるようになりました。


▽詳しい経緯についてはこちらの動画を参考に▽
https://www.youtube.com/watch?v=4FuXyaXBWLs
石丸伸二 市長が市長選に出馬された経緯は、2020年の大規模買収事件で前市長らが辞職したことを受けてのこと。選挙一カ月前に大手銀行を退職し出馬表明、市政改革を訴え、初当選を果たされました。
37歳の若さで当選された石丸市長が全国から注目されている理由はTwitter等を活用した発信力と、議会との対立構図だと思います。副市長の全国公募など「新しい政治」を目指す石丸市長が胸に秘めた議会への想い。そして、今回集まった若手の市議会議員。この2者の化学反応が盛り上がらないわけがありません。ただし、残念ながらここに詳細をかけないことがもどかしいところです。
それでも一つだけ強く伝えたいことは、石丸市長は一つ一つ意味を持って判断を下し、自ら行動されているということです。決してメディアで報道されていることだけでは見えてこない、故郷・安芸高田市の未来に対する課題意識や使命感が、石丸市長の日々の言動に集約されているということを強く感じることができた研修会となりました。「市政における民主主義とは」これが今回の研修会で私が受け取った宿題です。
ちなみに、今回の研修会場となったのは神楽門前湯治村のかむくら座。ここは安芸高田市の伝統芸能である神楽を上演する常設の施設であり、週末を中心に市内の20以上の団体が交代で上演を行っているそうです。この日の研修後、アフター視察として安芸高田市職員さんらによる特別チームが神楽を上演して下さり、神楽の圧巻の迫力に息を飲みました。この施設には温泉や宿泊施設、飲食店、お土産店などが立ち並んでおり“門前町”を形成しています。桐生市でも伝統の祇園祭で用いられる屋台や鉾を展示できる施設への待望論があり、一つの事例として参考になる施設だと感じました。ぜひ今度は、プライベートでゆっくり寄らせていただけたら嬉しく思います。


▽神楽門前湯治村(安芸高田市)▽
https://toujimura.com/
最後に、講師を務めていただいた石丸伸二市長、設営にあたってご協力いただいた安芸高田市の皆様、全国若手市議会議員の会 中国ブロック・危機管理研究部会の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。