市有施設の視察・調査を実施

昨日は桐生市議会 公共施設のあり方等調査特別委員会において、桐生市内の市有施設3施設についての視察・調査を実施しました。本特別委員会では、現在桐生市が公共施設等総合管理計画に基づき公共施設総量の縮減の個別計画の策定を進めていることを踏まえ、公共施設の適正なあり方について調査研究を行っています。

2回目の視察・調査となった今回の対象施設は、旧田村家住宅、旧松立寮、旧群馬地方発明センターとなります。3施設はそれぞれ所管する部署が異なりますが、共有するのは現在未活用で今後の利用方針が決まっていないという点です。立地条件や周辺環境は異なりますが、建物そのものは再利用できる状況になく、直近の課題は「いつ」「誰が」建物を解体をするのかということが懸案になってくると感じます。

個々の施設の視察・調査の結果、把握できたポイントを以下に列記させていただきます。

【旧田村家住宅】
・管理:教育委員会 文化財保護課
・桐生を代表する旧家の代官屋敷で、江戸から明治にかけて建て増しされた歴史ある建物である。
・門は幕末に松山藩の代官屋敷の門を移築したという伝承が残っている。
・火事をキツネが濡らした尻尾で消したという伝承から稲荷が建立され、地域の皆様に愛されている。
・白蟻による建物の腐食が激しく、2棟あった蔵のうち1棟は数年前に倒壊した。他の建物も危険な状況で周辺への被害も懸念される。
・文化財的な価値は認められず、文化財登録はされていないが、歴史的価値を評価して門は保存する必要があるとの認識。
・私見としては、白蟻被害により建物危険な状態で存続不可能であること、桐生が岡公園に近い立地であること、敷地面積が大きいことなどから、建物は解体して桐生が岡公園来園者向けの駐車場に転換することで有効活用が図れるのではないか。また、地域の皆様の想いを残すため、門は現在整備が計画されている桐生が岡動物園南口の山手通りに近い場所に移設をして、多くの皆様に歴史を伝えるシンボルとしてはどうかという印象を受けた。

【旧松立寮】
・管理:保険福祉部
・桐生市養老院松立寮として1951年に事業開始。
2002年に廃止されて以来、未利用の状態となっている。
建物は鉄筋コンクリート造で複数棟にわたり、延べ床面積は3112.67㎡、敷地面積は約6300㎡、一部の敷地は土砂災害警戒区域が含まれている。
・解体費用の試算は約1億円、土地価格の算定はしていない。
・一部建物は鉄筋コンクリート構造物の耐用年数50年を越えており、かなりの老朽化が進行。立入は危険な状態である。
・私見としては、大規模な土地であり、これ以上放置して廃墟化が進むことにより周辺環境にも大きな影響が考えられることから、解体を前提として売却するのが妥当との印象を受けた。
・現状のまま売却する場合、売却後の解体費を反映したマイナス入札も視野に入れるべき物件である。

【旧群馬地方発明センター】
・管理:産業経済部 産業政策課
・桐生市相生町の群馬県繊維工業試験場や、桐生市職業訓練センターと敷地を共有している施設である。
・旧群馬発明センターの他、旧貸工場も未利用施設となっている。
・敷地全体は桐生市の所有であり、旧群馬発明センターの他、旧貸工場、及び桐生市職業訓練センターを除く建物は群馬県が所有している。
・未利用の敷地面積は6904.63㎡と広大で、群馬県が建物を所有してい部分においても7033.98㎡は倉庫としてのみの使用状況で有効活用されているとは言えない。
・私見としては、未利用と倉庫のみの使用を合わせると、約14,000㎡の広大な土地が有効活用されていない状況であり、相老駅からの距離や県道と隣接していることなど、立地の良さを踏まえると現在の使用状況は望ましいものとは言えない。
・県と協調して建物を解体するなど、更地にすることを前提に、広く民間に活用方法を募るなどの有効活用策を早急に検討すべきである。

以上、今回の視察・調査で確認できたことの要点をまとめさせていただきました。

公共施設のあり方等調査特別委員会では、これまでの視察・調査の結果も踏まえる中で、委員会としての意見を集約し、適切な公共施設のあり方を市長に提言していく予定です。