絶対の安全はない
台風19号により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
かつてないほど巨大で、広範囲にわたる被害をもたらした今回の台風ですが、大きな被害が出た場所、僅かな被害で済んだ場所、その差はごくごく僅かな差であったように思います。数km雨雲がずれたり、1時間雨が降る時間が長かったり短かったり、そんな些細な差で河川容量がギリギリ持った場所があり、持ちこたえられずに氾濫した場所もある。そう考えると、桐生市内において大きな被害が発生しなかったことは必然ではなく偶然なのだと感じます。
現に、桐生川は反乱危険水位まで上昇し、渡良瀬川も赤岩橋付近で堤防まであと1.5mの水位まで上昇しました。あと1時間長く雨が降り、草木ダムの緊急放流が実施されていたらと思う、本当に恐ろしく感じます。私自身、台風の警戒で12日の深夜にかけて消防団詰所で待機していましたが、鳴りやまない消防無線のやり取りに身に迫る恐怖を感じました。
今回の台風19号を通じて、災害対応における様々な問題点も明らかになりました。実際に避難所に避難した方の数は、桐生市内のピーク時で約2,000名。避難所の運営、連絡方法、避難のタイミングなど、実際に災害が迫るなかでどのように行動すべきであったのか、課題が浮かび上がってきたよう感じます。今後、更に情報収集・検証を進め、具体的な改善に努めていきたいと思います。
桐生市外に目を向けますと、私の妻の実家である嬬恋村田代地区の吾妻川の氾濫や、両毛地区の仲間である足利市・佐野市における浸水被害など、決して他人事ではありません。現実的にJR両毛線の不通など、日常生活にも大きく影響が残りそうです。群馬県内、そして両毛地域の広域で支え合いながら、復興に向けての足並みを揃えて歩んで行けたらと思っています。
本日、台風で倒れた通学路の看板を立て直してきました。私も一人の市民として、できることから取り組んでいきたいと思います。