SDGsは雲を掴むようなもの?

本日は桐生市民活動推進センターゆいにて、寺子屋ゆい「SDGsを知ろうVol.2」に参加させていただきました。講師は吉本群馬住みます芸人で、環境カウンセラーの富所 哲平さんです。

SDGsとは『持続可能な開発目標』の略称であり、国連で採択された、2016年から2030年までの国際目標です。「貧困をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」「 安全な水とトイレを世界中に」など、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されており、SDGsの取り組みにより、誰も置き去りにしない世界を目指していくとされています。

ここまで、難しい言葉を並べましたが、中身を見ると一つ一つの目標はわかりやすく「こうあったらいいよね」という内容が並んでいます。これまで真逆と位置付けられてきた「持続」と「開発」を両立し、先進国も発展途上国も関係なく全世界が共有できる17の目標です。しかし、実際に私たちの生活との関係性を考えたときに、不思議と自分事に捉えられていないようにも感じていました。それは、富所さんの言葉を借りると「雲を掴む」ような感覚です。

今回の講座の素晴らしかったことは、ずばりSDGsを自分事に落とし込む感覚を教えてくれたことです。富所さんが実践例として示してくれたある会社のレポートの中での言葉が印象的でした。

「『自分が努力すると約束した』ことを形にするために『目標設定』をする必要がある」
「少しでも前向きな目標を設定し、それを実践することで世の中を少しでも良い方向に持っていく」

一言でいえば「前向きな取り組み」すべてがSDGsに結び付き、そこに具体的な目標が設定できればもうアクションに参加していることと同義なのです。

私としても様々な機会を通じてSDGsについて学ばせていただき、桐生市議会においても勉強会や「持続可能な開発目標(SDGs)を桐生市のまちづくりに生かす条例」の制定など、全国の議会に先駆けてSDGsに関する取組を進めてきた経緯があります。しかしながら、わかっているようで、実はわかっていなかったのかも知れません。目から鱗が落ちる思いです。

「世の中を悪くしてやろう」と生まれてくる人はいません。誰しもが潜在的には「世の中の役に立ちたい」と思って生きているはずです。その気持ちを伸ばしていき、目に見える形にしていくのがSDGsなのだと思えば理解も進みやすく、相手にも説明しやすくなるのではないかと思います。

そして、その取り組みを加速させていくのが17番目の目標「パートナーシップで目標を達成しよう」です。国家、自治体、企業、民間、地域、個人などなど、取り組みの形には大なり小なりありますが、目標達成の近道は最終的にはパートナーシップを広げること。今後も寺子屋ゆいでのSDGs講座は続くそうなので、ぜひ多くの皆様にご参加いただきたいと思います。