大規模太陽光発電所建設にあたり、住民と事業者で協議書を締結
6月27日(木)に改選後初となる一般質問に登壇させていただき、その中で「新里町ゴルフ場跡地における大規模太陽光発電所計画について」お伺いしました。当日の桐生タイムスにおいてもその一般質問の詳細が報道されております。
この件に関しては、昨年9月議会の私の一般質問でも取り上げた問題となります。具体的な場所で申し上げますと、新里町鶴ケ谷、大久保、奥沢にまたがるゴルフ場(クリスタルCC)の跡地に、県内有数の大規模太陽光発電所の建設が現在進んでいます。この場所は丘陵地帯であり、敷地の周囲は崖のように切り立っている場所も多数見受けられることから、地域住民の皆様から土砂災害等のリスクについて心配する声があがっていました。
今回の一般質問では、住民と事業者との協議の状況について確認。答弁の中において、土砂災害の防止策や連絡手段の確保、損害の補償など、具体的な項目が盛り込まれた協議書が締結されたことが把握できました。法的な義務のない中、このように住民に寄り添った内容で協議書が締結されたということはたいへん意義のあることだと思います。また、工事の落ち着く8月頃までには地域住民を対象とした現地見学会の実施を予定していることも合わせて確認をすることができました。
太陽光発電の問題に関しましては、現在「桐生市自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する 条例(案)」がパブリックコメント実施中となります。この条例案は桐生市内全域を対象に太陽光発電設備などの設置を許可制にするものとなり、制定された暁には桐生市内における太陽光発電設備の適正配置に向けた取り組みが一歩前進するものと捉えています。一方で、太陽光発電設備設置に際して、住民との事前協議や届け出が必要なエリアは一部地域に限定されており、この条例の対象とならない地域の皆様にとっては、事業者との間でどのように協議を進めていったらいいか、引き続き明確な指針がない状態が続くことも事実です。今回の新里町における協議書の締結は、法律や条例で義務がない中、地域住民の皆様と事業者の間で丁寧な話し合いがなされた結果として実現したものであり、協議の進め方や協議書の内容においても、今後の桐生市内における同様の事例において参考になるものと考えています。条例制定により対応が可能となる地域、また条例の対象範囲に入らない地域も含め、太陽光発電設備と地域住民の皆様が共存していけるよう、桐生市として住民の皆様により沿った支援を引き続き要望していきたいと思います。